お知らせ

11月1日に仙台で開催された、日本生涯スポーツ学会で、「民間フィットネスクラブ新規会員における退会予測因子の特定および予測モデルの構築」-退会予測確率把握のためのアプリケーションの開発-について発表させていただきました。(※1)

コロナ下における感染予防を行いながら、積極的に会員にアプローチする方法についての実装が可能なプログラムとして紹介させていただきましたが、最高研究賞である奨励賞を受賞させていただきました。

日本公衆衛生雑誌で採択された原著論文のデータセットを用いて、新たな解析を行い、ガンの予測式や疾病の再発率などを算出する手法であるノモグラムを用いて作成しました。早期退会者の予測し、その会員に適宜、アプリケーションを用いて、PPC〔Personal Plan Coaching 〕を実施、週間スケジュールを作成、予定通り来ていなければ、プッシュ機能(ライン機能)で連絡、予定通り来ていれば、アプリ上のクーポン発行、ご褒美(インセンティブ)を差し上げるという一連のシステムについての内容です。

 

 

入会時会員には、健康チェックアンケート〔性、年齢、教育年数、職種、世帯人数、健康状態、BMI、心理的要因:運動促進要因、阻害要因、目標、期間等〕(PPC)にお答えいただき、入力データに基づき解析し、継続率〔退会予測確率〕を算出し、あらかじめ、入会したその会員が、6か月後にやめる確率、8か月後にやめる確率、10か月後にやめる確率を示し、入会当初のカウンセリングに役立てます。

 

 

 

会員ID①~③の退会確率のグラフと%の表

 

また、コロナ下では、新規のお客様は、まず施設が安心・安全かどうか、また三密にならずに運動できるのか。入会後、三日坊主にならずに、運動を続けられるか等の不安があり、その不安を払拭するプログラムを提供しなければなりません。(一社)フィットネス産業協会(FIA)からガイドライン最新版(Ver.8)が出され、より安全・安心してトレーニングする方法を広く周知しています。

 

(表1)

 

フィットネスクラブでは、会員全員の入館時の検温、健康チェック、入退館記録を徹底し、上記の感染予防対策を徹底して行っている。このことは、通常の店舗やいろいろな施設のように、不特定多数が利用する施設ではなく、名前、住所、年齢、健康状態等詳細にわかっている人が会員であり、決められた人(会員)が、利用する施設であるため、非常に安全性が高い状況です。その施設で厳しいガイドラインに基づいた感染予防対策を施して、継続的な換気、消毒を行い、三密を避け、できる限りの安全な距離を保って、運動を行っています。

 

よって、まずPRすべきは、安全だから、一度クラブに足を運んでみてください。会員にならなくてもいいんです。

健康教室を行っていますので、とにかく一度、クラブに見に来てくださいという、アプローチです。

また、運営方法も、もっとアウトドアのフィットネスプログラムを取り入れるべきです。

フィットネスクラブの経営者の中には、外部でのプログラムやおうちで行うエクササイズを教えると、クラブに来なくなるのではないかという疑念を持っている人がいらっしゃいますが、最新のエビデンスでは、フィットネスクラブをやめた人で、自宅でトレーニングを継続したり、公園でのエクササイズをしているかを調査した研究では、

ほとんどの人で、クラブをやめたら、身体活動そのものが減ってしまって、自宅や公園で運動をしていないことがわかりました。(※2)

よって、フィットネスクラブでは、図1のように、クラブ(施設)外で行うエクササイズと施設内で行うエクササイズを両方お教えして、そのエクササイズを行うプランニングを行うことが、クラブでの役割です。そこには、アプリケーション等がコミュニケーションツールとして役割を果たします。

 

 

クラブへの来館は、健康教室やスタジオプログラムに週に1回程度来館、又はフィットネストレーニングも週に1回程度来館、あとは、ライブのカウンセリングが月に1度、有料プログラムに参加するのが、月に2回程度です。そうすると、一人の会員が週に1~2回程度の利用になります。

これが、理想です。

最新のエビデンスでは、6週間の間に、週1~2回、決められた曜日と時間にクラブに来館することが、最も習慣化することにつながるという論文が発表されています。(※2)

クラブに来る曜日以外は、自宅でやるエクササイズを教えてあげて、それをやったかどうかの履歴を取ります。

近くの公園等の地図上に記載し、安全に歩ける(走れる)コースをA~Cコース設定し、〔Aコース:500メートル、Bコース:1000メートル、Cコース:2000メートル〕それをジョギングコースとして利用していただきます。最初はイベント的にスタッフと一緒に歩いたり、途中でウオークラリーのように問題を出したりして、楽しめる内容も盛り込みます。

もちろん、最近のスマートホンはほとんど、活動量計のアプリが入っていますので、その中のコースや歩数、消費カロリーを記入用紙を作って記載していただいてもかまいません。

やった内容をクラブに来て報告していただき、さらなる目標の設定をしていくことで新たな目標の設定となり、カウンセリングでプランニングにもつながります。以上のように、施設の内外を利用して、安全を第一優先にして会員の運動継続をサポートすることが、クラブ運営に求められています。

 

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※1、根本裕太、菊賀信雅、「民間フィットネスクラブ新規会員における退会予測因子の特定および予測モデルの構築」、日本生涯スポーツ学会(2020年11月1日発表)

 

※2、Why do new members stop attending health and fitness venues? The importance of developing frequent and stable attendance behaviour

.Matthew Rand, Elizabeth Goyder, Paul Norman, Robert Womack Psychology of Sport & Exercise. 2020.

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