
水平律動(WBE)とは:誕生の背景と健康効果
乳幼児突然死の予防研究から生まれた技術である「水平律動」について、台湾初の医学的背景を持つ運動医学博士として、台湾体育学院運動科学研究所を創設し、スポーツ医学の権威として国際的に活躍する陳俊忠教授が、その誕生背景、体のメカニズム、そして期待される健康効果を、解説します。
1. 水平律動とは何か、誕生の背景
水平律動(WBE:水平運動) とは、仰向けに寝た状態で、体を水平方向にリズミカルかつ間欠的に揺らす運動のことを指します。
誕生のきっかけ
水平律動の発端となったのは、あるスイスの医師(ドクター・サネ)の観察でした。彼がスイスにいた頃、乳幼児の突然死が度々起きていました。
彼は、赤ちゃんを揺らすと横隔膜の動きが活性化され、呼吸量が増えるのではないかと考えました。これによって、乳幼児突然死のリスクを減らせるのではないかという考えのもとに研究が始まり、実際に効果があることが確認されました。
血管への効果の発見
乳幼児突然死の発生率が低いことから、研究はその他の分野での効果にも注目されました。研究を進めるうちに、全身の血管の抵抗が低下し、特に肺動脈圧が下がることが分かってきたのです。
2. 最も効果的な条件
その後、研究チームは、どのような周波数や振幅の水平律動が最も効果的かを追求しました。
- 最適な条件: 研究の結果、0.1から0.3G(加速度)の範囲が最も安全で、この頻度は**毎分130〜140回(130〜140rpm)**の揺れが最も効果が高いことが分かりました。そして、この条件は非常に快適でもあります。
3. FDAの認可と期待される効果
この最適な条件のもとで、ドクター・サネはさらに応用研究を進めました。現在、この水平運動(WBE)は、アメリカの**FDA(食品医薬品局)**によって、以下のような用途で認可されています。
| 認可されている用途 | 期待される適用 |
| 血液循環の促進 | 筋痛、凝りの軽減、筋肉のリラックス効果 |
| 関節の可動域の向上 | 朝起きた時の強張りの緩和 |
| 冠状動脈疾患(心臓の血管が詰まる病気) | 機能改善効果 |
| その他期待 | 線維筋痛症や慢性疲労症候群の患者さんへの適用、筋肉痛の改善 |
4. 科学的根拠と安全性
ノーベル賞の研究との関連
水平律動運動は、ノーベル賞の研究の発見にも関連しています。それは、血管内皮細胞を刺激して【一酸化窒素(NO)】を生成するというものです。
- 一酸化窒素(NO)の役割:
- NOは現在、神経伝達物質の一つとされており、体中の血管を拡張・リラックスさせる効果があります。
- 心臓の血流を増やし、血管内で血液が固まるのを防ぎます。
- NO不足のリスク: 逆にNOが不足すると、心臓疾患のリスクが上がります。血液が固まりやすくなり、血流量が減少し、血管が詰まると酸素不足への耐性や血管の再生能力が落ちると言われています。
安全性
水平運動は、優しく穏やかな揺れ方のため、これまで明確な副作用は報告されていません。この運動は、非常に安全性の高い運動であるとされています。
このように、水平律動運動は非常にリラックス効果が高く、安全性もあり、健康維持・促進に優れた運動法だと考えられています。
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